― うたた寝 ―
暖かな陽射しに溶けてゆく、午後の空気。
ぼくの呼吸もいっしょに溶けて、
想い出すのはきみと語った言葉の面影。
まどろみの中のまぼろし。
げんそうを生み出すげんじつ。
届かない手紙の封もあっさり開く。
柔らかな陽射しに、溶けてゆれる午後の休日、
ぼくの意識は光に溶けて、二つの世界を交互に行き交う。
…揺り戻す幸せ。
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