― おまじない ―

たとえば、

僕を喰らい、君が生きても、

君を喰らい、僕が生きても、

世界が美しくありますように。





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― 帳 ―

どこまで行ったら独りになれる?

眠れないよ。

名前を呼ぶこえが聴こえなくなるまで。


どんな光も、届かなくなるまで。




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― 水面 ―

服は要らない、

言葉も要らない。

一人淋しさに溺れながら沈んでく。

それもいい。

けれど、時々あの子の声が聴こえると、

静かに心が揺れるんだ。




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― 雫 ―

星を見にゆく。

何も帰らないけれど

想いを少し、

慰めに。





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― 沈黙 ―

帰ってきた荒野は何も言わない。

もういいだろう、もういいだろう、もういいだろう。

ここならきっと、泣けると思ったのに。





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