― 体温 ―

始まらなければ、終わりもないなら、

命を吹き込む、畏れに応えて。

痛みが滅びを呼ぶ前に、

落とした欠片に色を移して。




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― 地平線 ―

まだ、出会ってもいない

きみのために泣くなんて間違っている。

一方通行のぼく等は、

見えたものしか見えずに、聴こえたものしか聴こえない。

たとえばもう、宇宙が滅んでいるとしても、

過ぎた時間に惑わされて、

今日も同じ板の上。




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― 道化 ―






キミはボクのマリオネット。



ボクはキミのマリオネット。












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― 葉隠れ ―

散らかした言葉の中に、

ボクを隠して、

散らばった言葉の中から、

キミを探して、

もっと側に、もっと逸れて、

互いの姿を探し逢うんだ。





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― ノイズ ―

明日へと向かう、全員の足音。

息をしていることも忘れながら走るのだ。

名前を忘れて、天を求めて。

畏れに呼ばれながら吸い込まれ、

揃い響く、永遠の靴音。

目を閉じれば、呼吸にも似た音が聴こえる。




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