― 雛 ―

あの柵を越えたら翔べるんだって、信じてた。

僕は誰だろう?

君は誰だったんだろう。

飛べない翼は切ってしまおう、

僕には小さな足が、あるのだから。

青空に泣かないように目隠しをして。

いつか、

いつか還る日まで。




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― 羊 ―

ゆるゆると流れる、

あの雲について行ったら、

目が醒めるかな。

眠っていたって、

起きているんだ。

起きていても、

眠れないんだ。

夢を、いつもみながら。




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― 加速前 ―




はやく此処から飛び出したくて


いつも毎回フライング


何度失敗しようと関係ないね


一度飛び出せばこっちのものだ。







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― 狼 ―

生命垂れ流して、

君を食べて、

また探し、

思い出したように祈り、

眠り起きてお腹が空いて。





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― 蛙 ―

居心地よろしい井戸の中

大海なんて必要ない。

死ぬまでずっとこのままで。

…けれど少し飽きたら外に出る。




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